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  • 2020.04.23
  • 【誰でもわかる!】司法書士と行政書士の違い

司法書士行政書士

 

私たちは、法律で定められている社会の中で、生活をしています。

 

しかし、その法律はあまりにも多岐に渡っており、

個人的にカバーするのは到底困難なものです。

 

そのような時に頼りになるのが、法律のエキスパート。

 

今回はその中でも、身近な法律家として相談できる

司法書士と行政書士について、分かりやすく解説していきます。

 

「司法書士と行政書士って、名前が似ているけど何が違うの?」

「どんな事が相談できるの?」

そんな基本的な疑問について、説明していきます!

 

司法書士と行政書士の違いについて

 

司法書士と行政書士、同じ「書士」がついているところから、

書類作成などの専門家というのは分かりますね。

 

では、具体的に一体どのような違いがあるのでしょうか?

 

1.司法書士とは?

 

司法書士は法務省の管轄資格です。

 

作成される書類の提出先は、主に法務局や裁判所となります。

一言で表すと、司法書士は登記と裁判書類作成のエキスパート。

大まかな業務内容は以下の通りです。

 

・不動産登記、法人登記関係手続

 

登記とは、法律上の権利に関する事項を公示する事で、

それを示した公的書類を登記簿と言います。

 

この登記をもってして、正式に財産や権利が、

法律の上に認められたことになります。

 

この手続き自体も必要書類等、大変煩雑なもののため、

司法書士へ依頼することで確実かつスピーディーに行うことができます。

 

・簡易裁判所における訴訟代理人

 

認定を受けた司法書士に限り、

訴額140万円以下の訴訟や調停の代理人として、

代理権を持って手続きができます。

 

低額の訴訟であれば、弁護士ではなく、司法書士に相談できるのですね。

 

・成年後見、財産管理

 

成年後見制度とは、

判断能力が低下して自力での財産管理が困難な人の、財産を守るために、

 

本人を代理して契約したり、

本人の法律行為に同意あるいは取消しをすることで、

本人を保護・支援する制度です。

 

家庭裁判所から選任を受け、

本人のために財産を管理したり、諸手続を代理したりします。

 

成年後見人となった家族などに対して、

裁判所に提出する書類の作成のサポートをすることもあります。

 

2.行政書士とは?

 

行政書士は総務省の管轄資格です。

 

作成される書類の提出先は、主に都道府県や市町村の役所などです。

大まかな業務内容は以下の通りです。

 

・官公庁向けの各種許認可の申請代行

 

これが、行政書士事務所の専門分野です。

飲食業、運送業や建設業など、開業に当たり官公庁の許可が必要になる業種があります。

その際、行政書士は、書類作成から官公庁への提出まで代行することができます。

 

・権利義務、事実証明に関する書類作成

 

権利義務に関する書類:契約書の作成や合意書の作成。

事実証明に関する書類:図面、議事録、表などの作成。

 

このように、とても幅広い書面作成に携わることができます。

この場合は、上記の行政機関への提出の場合を除いて、

申請に関する代理権は持ちません。

 

行政書士は、司法書士に比べると、書類作成できる範囲が格段に広いといえます。

 

しかしながらと言いますか、だからこそ、

行政書士の中でも専門分野が分かれています。

 

単に許認可といっても、

運送業専門、介護事業専門、派遣業務関係専門、

自動車登録専門、在留資格・入管手続専門といった具合です。

 

相続や会社関係に特化した事務所もあります。

 

重複する専門分野もある

 

相続と会社設立に関する相談は、司法書士も行政書士も行っています。

調べていただくと、どちらの業種もホームページが出てくると思います。

司法書士・行政書士、最初にどちらにご相談いただいても問題はありません

 

士業それぞれが、全く独立した業務を行っているわけではなく、

弁護士と司法書士、行政書士と税理士、税理士と公認会計士といったように、

業務が互いに重複しているということは、結構多いものなのです。

 

司法書士と行政書士の決定的な違いは、

司法書士は「代理人として登記申請できる」という点です。

 

相続手続きの中では、土地建物の不動産名義の変更について。

会社設立においては、設立登記の申請についてです。

 

司法書士は、依頼者から登記委任状をいただき、

代理人として法務局へ登記を申請し、完了させることができます。

司法書士に登記申請を依頼しない場合は、

登記申請は依頼者ご自身でしていただくことになります(本人申請)。

 

法務局から申請書について何らかの問い合わせがあった場合、

司法書士が代理申請した場合は、司法書士宛に連絡がいきます。

本人申請の場合は、本人宛になされることになります(※)。

 

※ 行政書士のホームページを見ると、

「登記申請は協力している司法書士に代理してもらう」

といったような注意書きが散見されます。

後ほどお話ししますが、各士業は互いに協力して

クライアントの問題に向き合うものなのです。

 

どちらもできないこともある

 

幅広い分野の法律の専門家として頼れる司法書士と行政書士。

 

しかし、どちらとも介入できないケースもあります。

 

代表的な例が二つ。

 

1.税金関係の申請業務

 

こちらは、税理士法によって、税理士の独占業務となっています。

よって、司法書士、行政書士共に関与する事はできません。

 

2.法律手続き上に、争いが生じた際の相談、解決

 

すでに決まっていることや、法律上の紛争が生じていない手続きについて相談を受け、

各種機関へ提出する書類作成をサポートするのが司法書士と行政書士です。

 

相続などで意見相違や争いが生じた場合などの交渉・解決は、業務範囲外です(※)。

この場合は、弁護士に相談し、解決を依頼する必要があります。

 

※ 争いの対象となる財産等について訴額が140万円を超えない場合は、

司法書士であれば相談に応じることができます。

 

あなたはどの専門家に依頼するべきか

 

それぞれ、行政書士と司法書士、両方の業務内容を、ざっと見てまいりました。

 

では、司法書士、行政書士のどちらに相談すべきか?

 

まとめると、

 

裁判所提出書類の作成、法務局への登記申請に関する手続きは、司法書士。

許認可、官公庁(市区町村等の役所)に関する手続きは行政書士。

 

…ということです。

 

なかなか難しいですよね。

 

司法書士、行政書士、弁護士、税理士…様々な士業種があり、

「どこに相談したらいいのか??」と悩むことも多いと思います。

もしどうしたらいいか悩むなら、まずは、弊社にご連絡ください。

 

弊社は、司法書士・行政書士の事務所ですが、

土地家屋調査士、税理士、弁護士、社会保険労務士等の

他士業とも連携しながら業務を進めております。

 

お客様のお悩みを受け止め、弊社の専門外の分野であれば、

適切な専門家をご紹介することもできます。

 

どの専門家も、自らの得意分野や業種内容を理解しつつ、

互いに協力し合いながら、クライアントに真摯に向き合っています。

 

相談は無料ですので、ぜひご相談ください。