悪徳商法被害
クーリングオフ期間を過ぎていても解約できる場合があります!あきらめないでご相談ください。
Q1.先日実家に帰省したところ、ある会社から母が高額な布団を訪問販売で購入
させられていました。解約したいのですが、クーリングオフができる期間は何日ですか?
A1.
クーリングオフができる期間は、商品の種類・販売の形態によります。
まず商品についてですが、布団は法律上クーリングオフが認められている商品に該当しますからこの点は大丈夫です。それから期間ですが、訪問販売は法定の書面を受け取ったときから8日間はできます。
この8日間は、契約日ではなく法定の書面を受け取った日から数えます。
そして法定の書面とは、簡単にいうと契約書や申込書のことですがここには法律上列挙されている事項がすべて記載されていなければ、法定の書面とはいえずクーリングオフはずっとできます。
したがって、お母さんが販売業者から法定書面を受領してから8日が過ぎていなければクーリングオフは可能です。クーリングオフができる期間は、訪問販売、電話勧誘販売、マルチ商法など販売の形態によって異なります。
短くて8日間、長くても20日間です。時間との勝負になりますのでお早めにご相談ください。
Q2.クーリングオフしたいのですが代金を全額支払っています。返金されるのでしょうか?
A2.
全額返金されます。
そもそも、クーリングオフとはどのような制度でしょうか?
よく耳にすると思いますが、詳しい内容についてあまり把握していない方が多いです。クーリングオフとは,購入者側からなされる無条件解約のことで法律上次のことが認められているものをいいます。
法律では契約が一旦成立すると、何か解約の原因がないと解約ができないのが普通です。
しかしクーリングオフとは、一度契約してもある条件を満たせば購入者の側から一方的に無条件で解約できるという、消費者に非常に強力な制度のことです。もしクーリングオフしたいと考えた人は、期間の問題もありますから早めに専門家に相談する必要があると思います。
Q3.クーリングオフして代金の返金を求めたのですが、販売業者が
「クーリングオフした書面を受け取ってない。クーリングオフ期間は過ぎたから
返金には応じない。」といってきました。どのようにしたらよいですか?
A3.
クーリングオフする場合は、書面を送った日付・書面の内容がとても重要になります。後々、販売業者に「受け取ってない。」といわれないように内容証明郵便を配達証明付で送付するのがよいでしょう。
内容証明郵便とは、書類に書かれている内容について後日争いが起こらないように書面を郵便局で一定期間保管してくれる郵便のことです。配達証明を付ければ、いつ発送し、いつ届いたかも郵便局で証明してくれます。
1行26文字以内・1枚20行以内(横書きの場合)という制限がありますので詳しくは郵便局で聞いてください。書式は文房具店などに置いてあります。
しかし、クーリングオフするという書面を内容証明郵便で送らなかったからといってクーリングオフができないわけではありません。クーリングオフは書面で通知すれば普通郵便で送っても有効です。
内容証明郵便は、後々裁判になったときの証拠として役立つという程度のものです。
どうしても返金に応じない場合は、公的機関に苦情を申し出て注意してもらうそれでも返金されない場合は、裁判を起こすしかありません。あきらめずに一度ご相談ください。
Q4.デート商法に騙されたのが6ヶ月前です。クーリングオフ期間は過ぎていると思いますが
支払ったお金を取り戻す方法はないですか?
A4.
支払ったお金を取り戻せる場合もあります。
Q1「クーリングオフの期間は?」でも述べたとおりクーリングオフは期間制限があります。
ただしクーリングオフ期間は、契約日ではなく法定の書面を受け取った日から数えますので受け取った書面をよく確認する必要があります。
書面の中身によっては、いまだクーリングオフができる場合もあります。
クーリングオフ期間が過ぎていた場合は、クーリングオフができません。しかし、この期間が過ぎていても契約を
なかったことにできる場合があります。契約するにあたって次のような事情がある場合です。
もし上記1~8のような事情があれば、契約を取り消した上で返金を求めることができる場合もありますのであきらめずに一度ご相談ください。
Q5.キャッチセールスにつかまり、無理やり契約させられました。
契約を取り消したいと考えていますが、その際にA信販会社でクレジット契約をしたので
毎月銀行口座から代金が引き落とされています。A信販会社の支払いもストップできますか?
A5.
無理やり契約させられたのならば、A4の2強迫または8退去妨害に該当すると考えられますので契約を取り消すことができます。そしてこの場合、A信販会社への支払いも止められます。
キャッチセールス業者、信販会社、あなたの関係を図にすると下の図のようになります。
例えば、50万円のものをあなたがキャッチセールス業者から購入しA信販会社とクレジット契約を毎月2万円の支払いで締結したとしましょう。
まず、キャッチセールス業者があなたへ商品を渡します。(図の1)そして、キャッチセールス業者はA信販会社から商品の代金を受け取ります。(図の2)その後に、あなたがA信販会社に毎月2万円を支払っていく。(図の3)ということになります。
このとき契約を取り消すと、契約はなかったことになりますからあなたは商品をキャッチセールス業者に返品し、キャッチセールス業者はA信販会社に立替金を返金するということになります。
上記図の矢印がちょうど逆の方向に向かっていくというイメージです。
では、あなたが月々支払ってきたクレジット代金はどうなるでしょうか?
素直に考えると、あなたはA信販会社に「お金を返せ」といえそうです。しかし、話はそう単純ではありません。
クレジット代金の返金は、基本的にキャッチセールス業者に主張することができます。
場合によっては、A信販会社にもいえることがあるでしょう。
ただし、質問内容の「A信販会社の支払いはストップできるのか?」という回答は「できる」です。
あなたがキャッチセールス業者に対して契約の取り消しを主張する場合はA信販会社にも主張できるとなっています。とにかく、キャッチセールスなどで商品を購入させられクレジット契約を結んだ場合クレジット代金の支払いはス
トップできると考えてください。
Q6.家族や会社に秘密にして解約の依頼はできますか?
A6.
できます。
もし、悪徳商法に騙されて解約や代金の返金などを弁護士・司法書士に依頼した場合あなたの代理人として行動しますので、販売業者やクレジット会社は代理人宛に連絡してくることになります。商品を家族が使用してしまって返品できないなど特別な事情がある場合を除き、秘密は厳守されます。